2019.6.11
どうしたらいい?『すそわきがの治療法』
デリケートゾーン用のせっけんにも弱酸性のソープや、弱アルカリ性のソープなどそれぞれ違いがあり、成分をしっかり確認することが大切だと学んだなつみ。
今回はすそわきがについて友達から相談をうけ、お姉ちゃんに聞いてみるようです。
前回エピソードはこちら
⇒どうやって選ぶ?『自分にあったデリケートゾーン用ソープの選び方』
ねぇお姉ちゃん、この間デリケートゾーンのセルフチェックの方法を教えてくれたじゃない?
以前の記事はこちら
うん、それがどうしたの?
実は、デリケートゾーンのニオイが気になるって言う友だちに、そのセルフチェックを教えてあげたのね。
そうしたら、すそわきがなんじゃないかって悩んでるみたいで…。
すそわきが自体は病気じゃないってことは、前にも言ったよね。
うん。なんとか症って名前で、汗が臭うのは細菌のせいってことは覚えてるんだけど…。
詳しいところは覚えてないのね。もう一度そこからおさらいしよっか。
おねがいしまーす!
『すそわきが』は、医学的には『外陰部臭症』っていって、2つある汗腺のうちアポクリン腺から出る、ニオイの原因になる汗の量が多い体質の人に起こる症状なのね。
元々もっている遺伝的なものだから、病気じゃないのよ。
うんうん、確かそのニオイの原因を食べる菌が多いと臭うから、清潔にすることが大事…だったっけ?
その通り。実際に治療が必要なほどのすそわきがって診断される人はほとんどいないから、まずは生活習慣や食事から見直してみるのがいいよ。
どうしても気になるっていうなら、自己判断だけじゃなくて病院に相談してみてもいいんじゃない?
治療方法もたくさんあるし、お医者様に話して気にするほどじゃないって診断してもらったら、安心もできるしね。
そっか~、ありがとう!さっそく友だちに教えてみるね~!
気になる『すそわきが』の治療法
ほとんどの方は治療が必要なほどのすそわきがだと診断されることはありません。
医療機関での治療は最終手段と考えておきましょう。
すそわきがの治療法も様々ありますので、治療を検討されている方が、医療機関を探したり、相談する際の参考としていくつかご紹介します。
※こちらで紹介する治療法を推奨する目的ではありません。
ボトックス注射
メスを使わない治療法で、天然のたんぱく質からつくられた薬を外陰部に注射をして、陰部からの発汗を抑える治療法です。
個人差はありますが、おおよそ3か月から9か月ほど効果が持続すると言われています。
汗腺を取り除くわけではないので、効果を維持するためには、ふたたび症状があらわれたら改めて治療を行う必要があります。
サーミドライ
メスを使わない治療法で、極細の管を挿入して、直接アポクリン汗腺、エクリン汗腺を加熱し、制汗・ニオイ抑制を行う治療法です。
加熱を行うため、皮膚のやけどへの対策としてサーモグラフィーで皮膚の温度を測定しながら施術が行われます。
ミラドライ
メスを使わない治療法で、皮膚の上からマイクロ波を照射し、直接アポクリン汗腺、エクリン汗腺を加熱し、制汗・ニオイ抑制を行う治療法です。
治療後の皮膚のやけどへの対策として、表皮から真皮にかけては冷却が行われます。
ビューホット
メスを使わない治療法で、極細の照射針を汗腺の深さまで刺し、針先からアポクリン汗腺、エクリン汗腺に高周波を照射し制汗・ニオイ抑制を行う治療法です。
治療後の皮膚のやけどへの対策として、表皮層はクーリングプレートによって冷却されます。
レーザー治療
メスを使わない治療法で、皮膚の上からレーザーをアポクリン汗腺に照射することでニオイ抑制を行う治療法です。
直接汗腺を破壊することで、長期の持続効果が期待できます。
減臭効果を高めるためには、複数回の反復施術が必要になります。
反転剪除(はんてんせんじょ)法・皮下組織削除法 [手術]
メスで皮膚を数センチ切開して、医師が目視しながらアポクリン汗腺を直接取り除くことでニオイ抑制を行う手術方法です。
超音波吸引法 [手術]
皮膚に数ミリの切り込みを入れ、超音波メスを使用し、熱でアポクリン腺を破壊し吸引することでニオイ抑制を行う手術方法です。
シェービング法 [手術]
皮膚に1cm程度の穴をあけアポクリン腺を取り除く治療法です。
超音波の熱でアポクリン腺を破壊し吸い取る、ベイザーシェービング法という方法もあります。
まずは病院やクリニックに相談を
すそわきがの治療にも様々あり、症状や目的によってどの治療がよいか迷われるかと思います。また、状況や体質によっても、受けられる治療も変わってきます。
ニオイがどうしても気になる場合は、まず病院にいってみて、詳しい治療法や対策など相談してみるのがよいでしょう。
デリケートな場所の治療ですので、医療機関での治療を決めた場合でも、治療方法のメリットやデメリット、リスクも含めしっかりとお医者様に確認しましょう。
また、医療機関によってできる内容や得意な方法、費用も異なりますので、焦らずに複数の医療機関に相談することをおすすめします。
すそわきがの治療は基本的に保険適用外
すそわきがの治療は、基本的に健康保険の適用外なり、治療費用も高額になってきます。
医療費の負担を減らす方法として、目安として10万円以上になる場合、確定申告時に医療費控除することで還付金を受け取ることができます。
治療を受ける際は、保険が適用されるのか、医療費控除が利用できるか病院に確認することをおすすめします。
自宅で出来る、かんたんセルフケア
医療機関での治療ではなく、生活習慣の改善で気にならなくなる場合もありますので、まずは自分でできる範囲でのケアをおすすめします。
ご紹介したような治療法を試す前に、まずは生活習慣から見直していきましょう。
ちょっとしたケアなどで、気にならなくなることもあります。
- 1:食事を見直す
- 肉などの動物性たんぱく質や脂肪分の多い食べ物は、アポクリン汗腺を活発にするため、食べすぎるとニオイが強くなりますので、植物性のたんぱく質を適度に摂取したりと、食事のバランスに気を付けましょう。
- 2:リラックスする
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物事を深く考えすぎたり、緊張しすぎると自律神経のバランスが崩れ、汗やにおいが増える原因となります。
リラックスできる環境で、ストレスを解消しましょう。 - 3:デリケートゾーン用ソープでケアを行う
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やはりデリケートゾーンを清潔にすることを心がけることが最も大切です。
入浴時にデリケートゾーンを優しく洗うようにしましょう。
デリケートゾーン用の石鹸を使うと、皮膚にもやさしくケアすることができます。
デリケートゾーンの洗い方を知りたい方はこちら
すそわきがの治療方法が様々あり、メリットやデメリットについて学んだなつみ。
自分でできるセルフケアの大切さと合わせて、友達に教える事ができました。
【次回】なんとかしたい!『かぶれ対策のデリケートゾーンケア』につづく★
すそわきがのケアについて、もっと知りたい方はこちら