2024.04.01
ケア方法
体の内側からキレイに!『膣内環境とインナーケア』

腸内と同じように、デリケートゾーンにも3種類の常在菌が存在しています。

①善玉菌:良い影響を及ぼす菌
②悪玉菌:悪い影響を及ぼす菌
③日和見菌:健康なときはおとなしく、体調を崩すと悪い影響を及ぼしてしまう菌

普段は善玉菌と悪玉菌と日和見菌が一定の割合でバランスを保っているのでなにも起こりませんが、疲れがたまったり、睡眠不足だったりして体調を崩すと、菌のバランスも崩れ、膣内の環境が悪化します。

カンジダ菌

有名な菌だと、カンジダ菌などは日和見菌として知られ、この菌が悪さをすると「膣カンジダ」などとなってかゆみやおりものの異変などの不快な症状を引き起こします。

カンジダは、妊娠中や糖尿病なども引き金になることがあります。

妊娠中は妊娠中は赤ちゃんを受け入れるために免疫力が下がる傾向にあり、糖尿病の患者さんは尿に糖分が多いため糖を好むカンジダ菌が増えやすくなります。

ホルモンバランスを整えることが重要

善玉菌の中に、「デーデルライン桿菌(かんきん)」という菌が存在しています。この菌は

ブドウ糖を乳酸に分解してデリケートゾーンを酸性に保つことで、ばい菌からデリケートゾーンを守ってくれます。

しかし、デーデルライン桿菌はホルモンバランスの影響を受けやすく、ストレスや生活習慣の乱れがおこってくると、働きが弱くなり、ブドウ糖を分解するスピードが落ちてきます。

そうすると、カンジダ菌や、悪玉菌など、ブドウ糖を好む菌の発生につながりやすくなるのです。

菌バランスを崩さない生活でデリケートゾーンケア

体調に注意し、健康的な生活を送ることがまず大切ですが、そのほかにも、デリケートゾーン用のボディソープを弱酸性のものを使ってケアする方法もあります。

アルカリ性の石鹸などは、汚れは落ちやすいというメリットはありますが、デーデルライン桿菌によってデリケートゾーンが酸性に保たれていることを考えるとあまりおすすめできません。アルカリ性の石鹸を使う場合も、強く洗いすぎないことなどを気を付けましょう。

また、病気にならないような生活も重要です。

病気になると免疫力が下がることもありますが、病院で処方されることのある抗生物質によって、良い菌が減ってしまい、逆に抗生物質に強いカンジダ菌が生き残る場合も考えられます。

まずは睡眠時間の確保や、ストレスをためにくい生活など、できる範囲の生活習慣のケアで体調をしっかり管理しましょう。

ただ、女性の4人に3人の女性が生涯でカンジダにかかるといわれているくらい、膣カンジダはポピュラーな病気でもあります。

いくら気を付けても完全に防げるわけではないので、おかしいなと思ったらすぐ病院にいく、ということも覚えておいてください。